先日、昭和大学形成外科の先輩である、村松英之先生の「きずときずあとのクリニック銀座院」にお伺いしました。
リストカットの理解が深く、治療を通して傷だけでなく心のケアもする、貴重な形成外科医です。韓国や中国や他院で美容手術を受けた方の傷の相談にもお応えしています。
村松先生は正しい傷の治し方や治療法など、形成外科医にとっては基本的なことなどを、ご自身の経験も踏まえて一般の方向けにわかりやすくYouTubeで紹介しています。
YouTube、原稿なしで噛まないでカメラ目線で長く話ができる事が、凄いです!
研修医を終えたばかりの頃。
「リストカットのキズが深いので縫合をお願いします」
と夜中に救急外来から呼び出しの連絡がありました。
行ってみるとそこには同じ病院に勤務するスタッフが、左腕の数ヶ所から血を流して横たわっていました。
部署や職種は違うけれど、同じ時期に勤務を始めた共通点から仲良くなり。少し年下の人懐こい女の子で、プライベートでも交流がありました。
彼女の左腕はキズだらけで、古いキズもたくさんありました。気づけなかった、初めて知る姿。
泣きながら「すみません」と繰り返す彼女に、私は何を言ったかはっきり覚えていません。でも、いろいろな事を一生懸命に話した記憶があります。
感情のコントロールの仕方をまだ体得できていない若者は、対処方法の一つとしてリスカを選んでしまう。
自分の繊細さを「共感力」という大きな武器に変えることができる、と気づくのも大人になってからで。
衝動が止められない時は。
仕事を始めて。恋人ができて。親になって。
いつまでも過去の自分から開放されないと思った時は。
「きずときずあとのクリニック」の扉を叩きましょう。YouTubeそのままの村松先生が待っています。
「ストレスの発散の仕方が自傷行為なだけで。みんな普通の子達なんだよ。俺はリスカの傷や行為の偏見を無くしたい。」
人の表の顔に出せない、奥にある繊細な感情を、読み取り癒せる人になりたいと今でも思っています。
同じ形で、同じ色で、同じ大きさで、偽りなく、自分の想いを伝えられるように。
日々の診療でも心掛けたいと思っています。
小心で滑舌悪いのでYouTubeなどとてもできません。。
好きな言葉は「ま、いっか」です。
東京 新宿 美容皮膚科369clinic 院長